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Microsoft365周辺、Power Appsの勉強、備忘録

とある中小企業のSharePointサイトにVivaコネクションを添えて

Microsoft 365 Advent Calendar 2022 - Adventarの13日目に参加しております。よろしくお願いします。

adventar.org

今年、社内ポータルをSharePointサイトに移行しました。 まだ試行錯誤しているところですが、Vivaコネクションを使いこなしてでもっとよいサイトにしようとしている現在の状態を書かせていただこうと思います。
技術的な情報や設定方法はLearnに詳しく記載されていますのでここでは触れません。
また、内容は私が設定し検証した範囲のものです。解釈等の誤りがありましたらご指摘ください。こうしたらいいんじゃないかしらというご意見は大歓迎です。

社内ポータルの目的
  • 情報発信
  • 社内システムへのリンク集
  • 社内手続きMAP

ワークフローやスケジュール、勤怠等についてはそれぞれ別のシステムを利用していますので、ポータルに求められるのは発信と集約機能となっています。

SharePointサイトの構成

ホームサイトをハブサイトとし、関連サイトをハブに接続しています。

サイト構成の例

関連サイトについて、当初、機能やカテゴリで分ければ自ずとアクセス権も決まってくると考えていたのですが、これが難航しました。
今まで使っていたグループウエアは第1階層にしかアクセス権を設定できなかったため、「〇〇(社員)」「〇〇(社員・契約)」のような同じカテゴリでアクセス権別にフォルダがある構成になっていて不便なことがありましたので、同じ轍は踏まないよう、分類は合理的で説明が付けられることを心掛けました。

全社的に管理するアクセス権のための分類はあまり複雑にせず、その他の部門やプロジェクトなどについてはTeamsでチームを作成し、各オーナーが管理します。
よくわからずにパブリックでチームを作成してしまう人がいましたが、教育の成果か秘密度ラベルのおかげか現在は必要なものだけになっています。

例えばカテゴリ「社規社則」は、前例踏襲であれば「社規社則(社員のみ)」「社規社則(全社向け)」のようなダサい分類にしてしまっていた可能性がありますが、ISOに関わるものは全従業員、基本的な社則は社員・契約社員、人事に関するものは社員のみといった要領で、頭を悩ませながらこの場合は3つのサイトを作成します。
ここはポータルサイト作成の肝になります。周りの人たちを巻き込み、なぜ分類が必要なのかを理解してもらいながら進める必要があります。

一つのサイト内でドキュメントライブラリでアクセス権を変えることもできますが、管理のしやすさ、一般ユーザーからのアクセス権のわかりやすさ、各サイトからニュースを発信すること等を考えると、「迷ったらサイトを分ける」と考えた方が楽なようです。ハブの紐づけは後から組み換えられますが、一緒にしてしまったサイトを後から分けるのは大変ですので。

分類は合理的に考えておかないと、次工程のナビゲーションや組織のニュースサイトの設定でまた悩むことになります。
分類しすぎるとサイトが増えすぎてカオスにならないかという懸念もあるかと思いますが、合理的に分類を考えればそんなにひどいことにはならないんじゃないかと思います。

グローバルナビゲーション

ホームサイトのナビゲーション

各サイトに「サイトナビゲーション」を設定できます。
ハブサイトの場合は、関連する子サイト全部に共通して表示される「ハブナビゲーション」も設定できます。
そして、サイトナビゲーションまたはハブナビゲーションのいずれかを「グローバルナビゲーション」とすることができます。グローバルナビゲーションに設定したメニューは、Vivaコネクションによってモバイルの「リソース」タブや、TeamsのViva Connectionsから表示できます。
グローバルというだけあって、どこからでもアクセスできるすべての起点となるメニューという扱いのようです。

ここで悩むのが、ハブナビゲーションとホームサイトのサイトナビゲーションのどちらをグローバルナビゲーションとするかです。
ハブナビゲーションの方はハブの関連サイトのどこからでもアクセスできるので、グローバルナビゲーションはホームサイトのサイトナビゲーションとしておきました。

この他に「クイックリンク」を使ったリンク集も作ってしまったため、実はハブナビゲーションに何をリンクさせるか使いどころに迷っています。サイトが増えてきたのでサイト構成も再検討する必要があり、そのときに一緒に検討する予定となっています。

それぞれのナビゲーションのリンクおよび構成は自動ではありません。
ハブの関連サイトにしたからといって、ホームサイトに自動的にリンクが表示される訳ではありません。
メニューの構成、階層、順序などは自由にすることができます。

ハブナビゲーションには「関連ハブ」「関連付けられた子のハブ」という項目が選べます。説明通りであればハブの関連サイトにしたものが自動的に表示されるのかと思うのですが、今のところうまく設定できません。ただのラベルになってしまいます。引き続き調査する予定です。

ニュース

ホームサイトでは関連するサイトのニュースを集めて表示することができます(特定のサイトのニュースだけを表示することもできます)。
ニュース関連のWebパーツには下記のものがあります。

ニュースの表示

ニュースWebパーツ

「ハブ内のすべてのサイト」とした場合、ハブ内の各サイトのニュースを発信された順に表示します。

Vivaコネクションのフィード

各ユーザーにとって重要なニュースを表示します。ハブ内外に関わらず、メンバーであるサイト、フォローしているサイト、フォローしているYammerコミュニティ等。
「組織のニュースサイト」から発信されたニュースは表示されます。
LearnのFAQではハブ内のサイトであっても重要でなければ表示されないように読めますが、そんなことはないような気がします。
「組織のニュースサイト」に設定されたサイトでは、ニュース投稿を「ブースト」することができます。ブーストされたニュースは目立つように表示されます。
Vivaコネクションのフィードは、モバイルで表示されますので、隙間時間でここだけチェックしておけば社内の重要なニュースは見逃さないということだと思われます。

Viva コネクションのフィードに関するよく寄せられる質問 | Microsoft Learn

Vivaコネクションダッシュボードのトップニュースカード

ブーストされたニュースが表示されます。
Vivaコネクションのダッシュボードはモバイルのダッシュボードと同じものです。

3種類のニュースを表示するためのパーツはどう使い分けたらよいのだろうと悩んでいたのですが、それぞれ役割が異なるのでそれぞれを使って、大事なニュースは何度も目に触れるようにするということなのかなと思っています。

組織のロゴ

Microsoft365管理センターで組織のロゴを設定して、オンクリックリンクをホームサイトにしておきます。
Microsoft365ホームのアプリバーにはSharePointがないのですが、ロゴをクリックしてポータルサイトを表示することができて便利です。

最後に

お読みいただき、ありがとうございます。
VivaコネクションのLearnではケーススタディでプロジェクトを進めるために必要な人員などの記載もありますので、ぜひご覧ください。
しかしプロジェクトを進めるにも社内の方にSharePointサイトやVivaコネクションで何ができるかを理解してもらうためには実物を見せてみることも必要という卵と鶏に関係もあります。SharePointポータルサイトの作成は、パーツを配置して簡単に作成できる一方、そのパーツをどう使ってユーザーに便利に使ってもらうのかには正解がありません。
とりあえずSharePoint社内ポータルのことを考え始めている方の参考となれば幸いです。

参考

learn.microsoft.com

idea.tostring.jp
組織ニュースのことは@hrfmjpさんに教えていただきました。ありがとうございました。